Q&A

Q&A

相続

親族ならだれでも相続人になるのでしょうか。

まず、被相続人(亡くなられた方)の配偶者(妻や夫)は常に相続人になります(配偶者相続)。
次に、血族(血のつながった親族)が相続人になりますが、相続人となる順位があります。子が第1順位、父母・祖父母が第2順位、兄弟姉妹は第3順位です。上の順位の相続人がいれば、下の順位の人は相続人になれません。

また、被相続人が死亡する前に子や兄弟が既に死亡している場合に、その子(被相続人から見ると、孫や甥姪)がいるときは、孫や甥姪が相続人になります(代襲相続)

このように、相続人になれる人やその順位は民法で決められています。相続人になれるのは戸籍上の配偶者に限られますので、内縁の妻・夫は相続人になりません。

養子になった人は、実の親と養親のどちらの相続人にもなります。
親族ならだれでも相続人になるのでしょうか。

どのような財産が相続されますか。

被相続人が有していたすべての財産が相続されます。銀行預金、不動産、株式や投資信託などが多いです。相続というと「財産をもらえる」ということに目が行きがちですが、借金などの債務も相続されますので注意が必要です(たくさんの借金を残して死亡した場合は、Q4をご参照ください)。

なお、受取人が指定された生命保険金や退職金規定によって受取人が決まっている死亡退職金は、特別の事情がない限り、相続財産には含まれず受取人が取得します。

相続財産はどのように分けられるのですか。
(1) 遺言書がある場合
 遺言書に従って分けます(遺言書を発見したときの対応は、Q8をご参照ください)。しかし、相続人全員が合意すれば、遺言書の内容と異なる分け方も可能です。

(2) 遺言書がない場合
 法定相続分に従って分けるのが原則です(相続分は下図をご参照ください)。
相続財産はどのように分けられるのですか。  自宅の土地と建物、預貯金が相続財産である場合を例に考えてみましょう。
 土地・建物を法定相続分に従って共有し、預貯金も法定相続分の割合で分けるという方法があります。
 土地・建物は配偶者、預貯金は子というように相続財産の種類によって分けることもできます。
 もっとも、遺言書がない場合も、相続人全員が合意すれば法定相続分と異なる分け方をすることができます。

(3) 遺産分割調停・審判
 相続人の間で遺産分割の話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てることが必要になります。
 遺産分割調停でも全員の合意ができない場合には、家庭裁判所で「審判」を受けることになります。家庭裁判所は、提出された資料や法定相続人の説明、意見を聞いたうえで、「このように分けなさい」という審判を出します。

私の父が、たくさん借金を抱えたまま亡くなりました。
どうしたらよいですか。

資産よりも借金のほうが多い場合には、「相続放棄」をして、借金から逃れることができます。

相続放棄は、家庭裁判所に申述書を提出する必要があります。申述書は、自分が相続人になったことを知った時から3か月以内に提出しなければなりません。

いったん相続放棄をしてしまうと、後になって新たに資産が見つかっても、それを相続することはできません。ですから、借金の方が多い場合でも、3か月間、資産の有無を慎重に調べてから相続放棄すべきです。3か月の間に分からない場合には、家庭裁判所に申し立てて、期間を延長してもらうことができます。

なお、被相続人の借金は、相続分の割合に従って、各相続人に引き継がれます。相続人の間で「特定の相続人は、借金を引き継がない」と合意をしても、債権者に対しては効力がありませんのでお気をつけください。

父が死に、相続人は兄弟二人だけです。父の遺言書には「全財産を兄に与える」と書かれていました。弟の私はなにも相続できないのでしょうか。

父が死に,相続人は兄弟二人だけです。父の遺言書には「全財産を兄に与える」と書かれていました。弟の私はなにも相続できないのでしょうか。被相続人の配偶者、子、親には「遺留分」が認められています。

遺言書は、亡くなった方の生前の意思として尊重されますが、残された家族の生活保障などの目的で、最低限の財産を取得できるようにしたのが遺留分制度です。

ご質問のケースでは、弟さんは兄に対して、遺留分(法定相続分の2分の1、つまり全遺産の4分の1)について「遺留分減殺請求」をすることができます。

遺留分減殺請求権は、遺留分の侵害を知った日から1年(もしくは被相続人の死亡の日から10年)以内に行使しなければなりません。

なお、兄弟姉妹が相続人となる場合には、遺留分は認められていません。

相続税がかからない場合があると聞きましたが、それはどんな場合ですか。

相続財産の合計額が相続税の基礎控除額以下である場合(①)、または、優遇制度がある場合(②)には相続税がかかりません。

①相続財産の合計額が相続税の基礎控除額以下である場合(税務申告不要)

相続税の基礎控除額は、被相続人が死亡した場合、3000万円+600万円×法定相続人数になります。

②優遇制度がある場合(税務申告必要)

配偶者の優遇制度などです。配偶者への相続は、民法の法定相続分の範囲内であれば、相続税はかかりません。

相続の問題が発生した場合に、弁護士に依頼するメリットは何ですか。

主に、①相続人や相続財産の調査を弁護士が代わりに行うこと、②判例・実務に即した法的アドバイスを受けられること、③代理人として他の相続人と交渉したり、調停や審判に出席してもらえること(本人の出席も必要です)が挙げられます。

①例えば、相続人が誰であるかを調査する場合、被相続人の出生から死亡までの戸籍を揃える必要がありますが、弁護士に頼めば、このような煩雑な作業に時間をとられることはありません。
また、相続財産の調査では、弁護士会の照会制度等を利用した専門的な調査が可能となります。

②相続問題に関する情報は、本やインターネット上にも多数あります。しかし、個々のケースによって検討すべき課題や注意点は異なるため、ご自身の場合に、どうすべきかまでを調べることは簡単ではありません。弁護士に頼むことで、個々の事案に即した適切なアドバイスを受けることができます。

③身内の問題をご本人で取り組むのは、とても疲れるものです。弁護士が代理人となって他の相続人との交渉をすることで、そのような負担も軽くなります。

遺言

遺言を作りたいのですが、何を書けばよいですか。

遺言を作りたいのですが,何を書けばよいですか。遺言の記載内容については、特に制限はなく、自由に書くことができます。例えば、自分の思い通りに財産を相続人に相続させたい場合や、特定の相続人に相続させたくない場合(相続人の廃除)、子どもの認知などについても書くことができます。

ただし、遺言書は民法で決められた方式で作成しなければなりません。例えば、自筆証書遺言の場合は、「全文自筆・日付・署名・押印」によります。パソコンで作成したものなど、方式が異なる遺言書は無効となります。

遺言書の作成を弁護士に頼むとどんなメリットがありますか。

法律で定められた相続人や相続分は、必ずしもあなたの大切な人たちの実情に合ったものとなっていないことがあります。

遺言書は、あなたの大切な財産を有意義に使うために、また後の争いを防ぐために、ぜひ作成される事をお勧めします。

しかし、せっかく遺言書を作成しても法的に不備があって無効となってしまっては意味がありません。

遺言状に書かれた意味が不明確であったら後の争いのもとにもなりかねません。遺留分を侵害する遺言であれば、後に遺留分減殺請求されることが考えられます。記載の仕方によっては、遺言書の内容を実現することが困難となることもあります。

専門家である弁護士に依頼すれば、安心して、法的に間違いのない、また、あなたの意思を確実に実現できる遺言書を作成することができます。

父が亡くなり、「遺言状」と書かれ封がされた封筒が見つかりました。すぐに開けて中を確認してもいいですか。

すぐに開けて中を確認してはいけません。

できるだけ早く、家庭裁判所に「検認」を申し立ててください。

勝手に開封すると、5万円以下の過料の制裁を受けることがあります。

「検認」とは、裁判所が相続人に対して遺言書の存在やその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造や変造を防止するための手続です(検認手続きにおいては、裁判所で開封しますが、その遺言の内容が有効か無効かは、この手続では判断されません)。
父が亡くなり,「遺言状」と書かれ封がされた封筒が見つかりました。すぐに開けて中を確認してもいいですか。申立の時には、相続人の範囲を確認するため、お父さんの出生から死亡までの戸籍謄本や、相続人全員の戸籍謄本などを提出する必要があります。

「公正証書」によって遺言書を作成していた場合は、検認の申立は不要です。

残された家族に煩雑な手続をとらせないためにも、遺言を作成される場合には、公正証書にしておかれることをお勧めします。公正証書遺言の作り方についても、お気軽に弁護士にご相談ください。

成年後見

『成年後見制度』とはどのような制度なのですか。

『成年後見制度』とはどのような制度なのですか。『成年後見制度』とは、認知症の進行などにより自分では物事の判断ができない、または不安がある人のために、裁判所が後見人などを選んで本人の財産を管理したりその他必要な支援を行う制度です。

例えば、成年後見人の場合、本人の財産管理や身上監護に関する全般的な権限を持つことになります。

なお、本人の判断力の程度に応じて保佐・補助といった制度もあります。

『成年後見制度』の利用を検討しています。どんな準備が必要ですか。費用はどのくらいかかりますか。

家庭裁判所に「後見開始申立書」を提出します。裁判所所定の申立書の他、本人に関する資料(判断能力に関する医師の診断書、現在の生活状況や経歴・親族・財産状況に関する書類など)、後見候補者に関する書類、その他戸籍謄本や住民票など多くの書類が必要となります。

費用は、裁判所に収める手数料は数千円ですが、裁判所からの依頼で医師に判断能力についての鑑定書を書いてもらうことがあります。その費用はおよそ5万円程度です(医師によって異なります)。

なお、上記の資料を取り寄せる費用のほか、手続きを弁護士に依頼する場合には弁護士費用(当事務所では通常のケースで、20万円(消費税別)が基準)がかかります。

さらに、成年後見が開始された後のことですが、第三者が後見人になった場合、本人の財産の中から裁判所が決める報酬を後見人に支払うことになります。

成年後見人は誰でもなれるのですか。また、成年後見人になった人はどのような仕事をするのですか。

成年後見人になるには、民法に定める欠格事由(未成年者、破産者等)に該当しないことが必要です。通常は、身の回りの世話や財産管理をしている親族がなることが多いです。

ただし、適当な候補者がいないとき、親族間で争いがあるとき、裁判や相続などの法的な手続が必要な場合は、弁護士や社会福祉士などの専門家、あるいはNPOなどの法人が後見人になることもあります。また、本人が一定額以上の多額の預貯金(2016年1月時点の運用ではおよそ1200万円以上)を有する場合は、親族が後見人になっても、後見制度支援信託の利用や後見監督人が選任される場合もあります。最終的には家庭裁判所が、被後見人本人の生活や財産の状況、本人との利害関係の有無など様々な事情を考慮して、決定します。

成年後見人は、本人の財産を管理するほか、本人の生活や医療、介護など身の回りのことに配慮しながら必要な保護や支援をしていきます。そのため、本人が悪徳商法に騙されて不利な契約を結ばされてしまっても、その契約を後見人が取り消すことができます。

他方、介護や身の回りの世話そのものは後見人の本来の仕事ではないので、ヘルパーさんや介護施設職員の方の協力を得て行われます。

弁護士が成年後見人になるメリットは何ですか。

弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としており、弁護士が成年後見人になることについて信頼感があります。

また、弁護士は法律の専門家ですので、ご本人に消費者被害や遺産分割などの法的問題が生じた場合は、その専門知識を活かしたより適切な法律行為が可能です。

私自身はまだ元気ですが、将来に備えて今から準備できることはありますか。

「任意後見契約」というものがあります。これは、将来、自分の判断能力が衰えてきたときに備え、信頼できる人に自分の財産の管理や必要な契約締結等をしてもらうことをあらかじめ契約しておくものです。任意後見契約では、公正証書で契約書を作る必要があります。

任意後見契約は、あらかじめ後見人になってもらう人を自分で選び、後見人に任せる内容や範囲にも自分の希望を盛り込めることが最大の利点です。自分をよく理解してくれて信頼できる方に、後の人生を委ねる選択として利用されています。ただし、法定後見(Q11の成年後見人)と比べると、任意後見人を引き受けていただける方と公正証書で契約しなければならないことや、実際に任意後見人が仕事を開始するには家庭裁判所に申立てを行い監督人を選んでもらう必要があること、原則として任意後見人及び監督人の双方に報酬が発生することなど、費用的な負担がやや重いとされています。経済的な見通しも含めて弁護士とよく相談して利用いただくことをお勧めします。

私は自宅で一人暮らしで、身近に頼れる人がいないのですが、成年後見制度以外に、安心して老後を過ごしていける支援体制などはありますか。

今は元気でも、人はやがて老いるもの。いざとなった時に「身近に頼れる家族がいない」という方はもちろん、「将来、子どもたちに負担をかけたくない」と考えられる方も増えてきました。介護保険制度の利用も有効ですが、サービスには限度があり、幅広い支援は期待できません。

そこで、当事務所では2005年、コープあいちなどと共同してNPO法人「あいちあんきネット」を立ち上げました。あんきネットでは、高齢者の生活支援をはじめ、身元保証、財産管理、葬送支援など安心して老後を過ごしていただくためのトータル的な支援を行っています。当事務所の弁護士も担当弁護士としてお手伝いいたします。

利用される方も増えてきました。パンフレットを用意していますので、関心のある方は気軽にお問い合わせください。
私は自宅で一人暮らしで,身近に頼れる人がいないのですが,成年後見制度以外に,安心して老後を過ごしていける支援体制などはありますか。

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