遺産分割調停に来ない相続人がいるとき(調停に代わる審判)

事例・報告

遺産分割調停に来ない相続人がいるとき(調停に代わる審判)

2017/08/10 事例・報告

ある人が遺言書をつくらずに亡くなった場合、その相続財産の分け方は相続人全員の合意による遺産分割協議で決まります。遺産分割協議書には相続人全員が印鑑を押す必要があります。1人でも欠けると成立しません。

相続人間の協議が調わないとき、家庭裁判所での遺産分割調停の手続を使って決めることになります。ただし、その場合でも、家庭裁判所で相続人全員が合意しなければ調停は成立しません。

「法定相続分にみあう財産がほしい。」「自分の意見を裁判所で主張したい。」という要求や主張がある相続人は裁判所で調停が行われれば参加します。最初は意見の対立があったとしても、調停に参加している人達の間で最終的に意見が一致すれば、実質的には話合いがまとまったも同じです。

ところが、相続人の中には「何も要らない。面倒なことは一切何もしたくない。」と言って調停に全く来ない人が時々います。このような人は、手続を進めるための書類に署名押印をお願いしても協力してもらえないことがよくあります。この「何もしたくない」相続人がいる場合、他の相続人の意見が一致しても遺産分割調停を成立させることはできないのでしょうか?

このような場合、参加している相続人と裁判所の協議によって裁判所から「調停に代わる審判」を出してもらう方法があります。この審判によって示される遺産分割の具体的な内容は、通常、調停に参加している相続人間で合意した内容に沿ったものとなっています。この審判書は、調停に来ている来ていないにかかわらず相続人全員に送られます。そして、2週間以内に誰からも異議の申立が無ければその内容で遺産分割調停が成立したことになります。「何もしたくない」相続人はもともと要求や主張があるわけではないので、わざわざ異議を出してくることはありません。

このように、「何もしたくない」」相続人がいたとしても、遺産分割調停を成立させる方法があるのです。

ページの先頭へ戻る